【白内障という病魔】 |
白内障については、特に老齢性の白内障を患っているワンちゃんは多いと思います。
ただ、患っているという表現は個人的には違和感があり、老化の一兆候というか、老化とともにやってくるものと考えた方が自然な気がします。
また、具体的に何がどうなる病気なのかというと、水晶体という眼球の一部分に濁りが発生し、視力が低下、最終的には濁りが広範囲に拡がることで失明に至るというものです。立体図がないと説明はしにくいのですが、眼球は大ざっぱに言って、表面から順に角膜⇒房室⇒水晶体という構造を成しており、水晶体は眼球の内寄り(内部)に存在する部分になります。
白内障には大きく分けると、先天性のものと後天性のもの、2種類。後者に関しては、様々な要因が存在し、加齢による発症もそうですし、今回のコタのような外傷性のものも、これに含まれます。ヒトの場合だと、アトピー性皮膚炎が白内障を引き起こす事例もあるようです。
なお、初期症状としては、目をショボショボさせるというような、眼のトラブルにありがちな様子を見せるよう。(コタの場合、角膜の闘病中だったため、初期症状を認知出来ませんでした。)また、違和感はあると思われますが、幸い痛みを感じることはないというのが一般的な説のようです。
コタの右眼については、外傷性白内障という診断なのですが、そもそものキッカケは断定出来ないものの、①角膜潰瘍の原因となった角膜への傷を負った際に水晶体にダメージを与えた②角膜が破裂(角膜穿孔)した際に、水晶体にダメージを与えた、この2つのいずれかが根本的な要因だろうとのことです。①の場合、よほど鋭利なものでない限り、水晶体にまで達することは考えにくく、どちらかといえば②の可能性が高そうです。(ワンコが自分で引っ掻いて外傷性白内障になることは、まずないとのこと。ネコの爪ならあり得るようです。)つまり、普段は外界に触れることはない、瞳の奥にある水晶体が、角膜が破裂したことで直接空気に触れる環境となると同時に、房室の内容物が外に飛び出す動きを見せる、この時普段は内側で静かに守られているはずの水晶体が損傷するリスクを負った訳です。11月の角膜穿孔の際、コタの右眼から中身が飛び出した状態の写真をUPしましたが、あの時の内容物の排出が水晶体を傷つけた原因なのかなぁという感じです。今となっては、100%特定は出来ませんが。
コタのケースを鑑みると、通常、外傷性の白内障を発症することはまず考えにくいことで、角膜が破れるというような事態が起きない限り、あり得ない事例のように思われます。(水晶体まで何かが達するのなら、角膜は破れてしまうのではないでしょうか)ただし、角膜が破れなくても、鈍的な、要するに接地面の大きな衝突、家具にぶつかる・ボールが当たる等々の理由で、水晶体に衝撃が加わることは考えられます。
また、老齢性・先天性等々、その他の白内障については、現在の医学では根本的な原因・メカニズムは実は解明されていません。そのため、白内障を予防することは不可能なのです。
発症してから失明に至るまでの進行スピードについても、コントロールする術は残念ながらありません。(科学的根拠のある有効な方法はないと言われました)
一般的に老齢性白内障の初期段階で点眼すると進行を遅らせることが出来ると言われている点眼薬が存在していますが、実はその効果は立証されていないとのこと。ホームドクターで聞いた話では、一般の動物病院では処方されることもあるが、眼科専門病院ではまず使わないと…。事実、コタの通っている眼科に確認すると、在庫も持っていないし、処方もしない(効果を認めていないので)とのことです。ただ、この点眼薬を点して眼に悪影響はないとのことでした…。
予防も不可能
進行を止める、遅らせることも不可能
これが眼科専門医から訊いた白内障という病気の実態です。
正直言って、こんな“なったら最期”みたいな病気であるとは全く認識していませんでした。
ゆるやかに進行することを、祈るしかないとは…。
※上記した点眼薬を使用されている方がご覧になっていて、気を悪くされたら申し訳ありません。コタ家も、当初これにすがろうと思っていたのです。…が、眼科主治医に完全に否定されてしまいました(涙)。なお、WEB検索すると、進行を遅らせる効果があるという意見もかなりの数ヒットします。(というか、こちらの意見の方がWEB上では多い印象…。一方、気休めという意見も多いですが…。)
なお、人間の白内障で「紫外線を避けるべき」とよく言われますが、これについても、現在の動物眼科の世界では、そのような説は唱えられていないそうです。(動物では紫外線と白内障の関係性が立証されていない?)ただこれについては、白内障が、という観点ではなく、眼全体(体全体と言ってもいいかも)に対し、過剰な紫外線を当てないようにすることは決して悪いことではないと個人的には思います。
《何をしたら良いのか?》
事ここに至り、コタにしてやれることは何なのか、色々と考えを巡らせると…。
残念ながら、白内障に直接効果があることは何も出来ないことを認めざるを得ず…。
最低限、白内障以外の部分で病気になったり怪我をしたりしないようケアしてあげる、だけでしょうか。
結局、最終的な解決方法は、外科手術しかないという結論になってしまいます。
でも、手術については、具体的な話を眼科ドクターとの間で交わしていません。よって、体験に基づく詳細を記することは出来ませんが、WEBで得た情報から思慮すると、手術についてはケースバイケースだなぁという感じ。特に老齢性の白内障の場合、手術することが良いとは決して思えません。(成功確率等も分らない)一般的な白内障に対する手術は、水晶体を粉砕して吸引、替わりの人工レンズを挿入というもののようです。勿論全身麻酔が必要ですし、角膜移植時のコタを見て思うに、眼球にメスを入れることは全身へのダメージも相当なものになろうかと…。術後、異物が常に体内にある状態になることもどうなのかと率直に思います。「眼のために命を落とすことはない」というコタの角膜移植の際の眼科ドクターの言葉が脳裏を過ります。手術が成功しても寿命を縮める結果になりやしないかと、心配です。
では、コタの場合はどうなのか…。
正直、その時になってみないと分りません。ただ、今現在急激に白内障が進行した場合は、角膜移植直後の眼球に対して手術は出来ないと思っています。(眼科ドクターに確認した訳ではありませんが、おそらくしばらくはメスを入れられない。)
複数の獣医師にコタの白内障の進行につき訊いた結果は、以下の通り。
・外傷性白内障の場合、進行しないケースも見られる(ある時急激に進行する)
・若年齢での白内障発症の場合、進行が早いケースが見られる
どちらの傾向がコタに当てはまるのか、神のみぞ知るという感じですが、急激に進行しないことを願うばかりです。ゆるやかに進行するのなら、視力は徐々に、知らない内に奪われていくでしょうから、コタもそんなに違和感を味わずに済むでしょうが、一気に視力を失うことになると、片目になった自分にアジャストするのはなかなか難しいように思うのです。
《何もできない=普通に暮らす》
発想を変えると、白内障に対して何も出来ないならば、普通に暮らすしかないことになります。もちろん、手術する可能性もあることを考えると、出来るタイミング(進行のレベルによって手術の可否もあるようです)を計るために、日々の観察は怠らないようにしなければなりません。眼科ドクターからは頻繁に写真に残すように言われました。(これまでもそうしていましたが)
いずれにせよ、角膜のケアを続けなければならないので、これが白内障に対しても「悪くはない」結果になるのかと。角膜の保護機能が正常に働くことで、少しでも水晶体への衝撃を和らげたり出来るのではないかと、信じるだけです。後は、視力が低下してきた際に、手術をするかしないかの判断ですね。その時、コタが手術出来るような状態であるかが一番のポイントですが、術後を含めたコタへの負担や手術自体のリスクも勘案した上で判断することになると思います。
現時点では、眼科ドクターから手術の内容等を訊いていないこともあり、WEB情報からの判断では、どちらかというと手術に対しては懐疑的なワタシです…。(成功率が分かれば、考え方も固まりそうですが)
乱文・長文、失礼しました。
読んで気を悪くされた方がいらっしゃったら、本当にごめんなさい。
でも、コタも白内障なのです…。
…と、実は一旦記事(原稿)を書いていました。(しばらく前のことですが)
しかし、書き上げた直後、コタに一つの可能性が見えてきました(!)
《一筋の光明が(!)》
手術という最終手段はあるものの、ただ指をくわえて、白内障が進行することを受け入れるしかないと思っていたコタの右眼。しかし、コタを心配してくださったある方からのメールのおかげで、一縷の望みが、一筋の光明が、見えてきました。
進行を止める効果のある薬さえ存在しないと言われ、諦めかけていたところ、海外には白内障への効果が立証された一般的に流通している点眼薬があることを教えてもらったのです。
ヨーロッパで開発されたこの薬は、まだ日本では厚生労働省の認可が下りず、個人輸入且つ自己責任で使用するしかありませんが、国内でも人間の眼科や動物病院の一部では取扱があり、処方もされているという事実が判明しました。主として謳われている効果は、老齢性の白内障に対するものなのですが、色々と調べていると、ワンコの外傷性白内障に対し劇的な効果が認められたという臨床治験結果が(!)
これは、コタにとっての福音となるかも!!
白内障の手術については、調べ進む内に、緑内障を併発するリスクが高い等、尻ごみするような情報に頭を悩ませていました。現時点では、これ以上眼にメスを入れコタの体に負担を重ねたくないという思いが強いので、何とかこの点眼薬で進行を止められれば、、、ただただ願うばかりです。
眼科専門医を受診していながら、ドクターの認めていない薬を使用することには正直抵抗もありますが、ドクターには“飼い主の気休め”と理解してもらおうかと。あくまで自己責任で点眼をしていくつもりです。
既に注文済(1箱(5ml×2)US$44.99 送料US$20.00)ですが、海外からの輸入なので、手元に届くのは2週間後ぐらいになる予定。(まだ、発送の連絡が来ないけど…。)
効果が確認出来るのは、おおよそ3ケ月以降とのことです。
※日本の薬事法では、薬の種類によりますが、1~2ケ月分の量を個人輸入することは違法ではありません。
コタにしてやれる事が見付かって、とにかく嬉しい…(涙)。
何だか、上手くいきそうな予感がして、前向きになってきた父母なのでした。
いつも前向きにコタくんに向き合って一生懸命だったコタ父・母さんを見捨てるわけがありませんよ。絶対何かいい方法が見つかるって~♪…
なんて、ものすごくお気楽に思ってましたが、よかったよかった。
ちゃんと調べてくれて教えてくれる方が見えてなによりでした。
コタくんの目がひどいことになった時には、いったいどうしてこんなことに
なるんだよ~ってうろたえていたのに、こんなに良くなってくれたコタくん。
悪い方に向かうわけがないよ~ってのが根拠ですけど…。
コタくんは病気もいっぱいしちゃったけど、運はいいと感じてるので白内障だって、克服してくれるような気がします。ホントお気楽な応援で恥ずかしいですが、父・母さんがんばれぇ~☆
ありがとう~~
そうそう、 気持ちを明るく、 前向きでいることが 一番重要かも♪
舶来の目薬で コタ君のオメメがきれいに澄んでいきますように☆
実は あんちんに おできがあってね、
いつもの先生には 検査に麻酔が必要 と言われて
ビビリのかーさんは あわてて 明日 別の病院に駆け込む予定です 笑
大丈夫、 なんでもないよ って 言わせてくるね(*ゝω・)b
私も 前向きに、前向きに♪ きっと 大丈夫よね!
まだ届かないですか-??ちょっと遅いかも(汗)
でも、もうすぐですね!
前向きに・・少しでも何か出来る事が見つかる・・いい言葉ですね。
飼い主さんの態度ってすごく伝わりますもんね。
そういう我が家も只今安静中のぷうさんが・・
あ、放っておいて治る病気らしいので、監視しつつ普段通りを心掛けています。(突発性前庭障害)という、耳から来るふらつきや目が回るというものです。老齢になると多いらしいので仕方ないですね(涙)
でも、明るく!ですね。
こた君、幸せだね。こた父、母さま、頑張ってください。
応援しています。
厚生労働省の認可が下りていない薬とはいえ、実例があるというのは大きいですね、是非良い効果が表れることを願っています。それにしても、これだけ調べ上げて、可能性があることは試してみようというコタ父さんとママさんの決断と前向きな姿勢、本当に頭が下がります。
本当にすばらしいパパとママの子供でよかったね、コタくん。
亜生くんも心配なときに、応援ありがとうございます。
今回の白内障も、元を辿れば角膜が破裂してしまったことに行き着くのですが、現在ではいつまでも当時の経緯を後悔しても仕方がないと考えられるようになっているので、前向きになれています。
ホント、今回の情報は嬉しかったですネ。持つべきものは、という感じでした。ひとつのメールに始まって、こんなにも視界が明るくなれるとは。
正直、↑のような記事を書くと見ている皆さんも暗い気分にさせちゃうだろうなぁと思って、書き終えてもUPせず置いていたのですが、一縷の望みが見えてきたので、ネ。
ぴろぴろさんも、コタのことをあんまり心配せず、おっしゃるようにお気楽に構えてくだされば、と思っています。いつも心配ばかりかけて、スミマセン。
分りやすく書こうとしたのですが、結局、支離滅裂になっちゃいました。
スミマセン。
ハハハ、舶来かぁ。ホント、期待していますよ。早く届かないかなぁ。
えっ、あんちん…。心配です…。
麻酔となると、昨年さんざん経験したので、恐怖心はよく解りますよ。
そう、大丈夫、大丈夫!!
すぐにセカンド・オピニヨンを求めるあたり、飼い主の鏡ですネ。
幸せものだ、あんちん!
全国前向き運動、実践しましょー(!)。
おっとー、「ある方」からコメントが(笑)。
そうなんですよー、発送した旨のメールもなくて…。いきなり届くのかなぁ。
決済は直ぐ済んだのですけどネ。そろそろ、英語で問い合わせメールしようと思います。上手く伝わるかなー(笑)。
やよいちゃん。のお陰ですよ、ホントに。(ありがとうございます)
こんなに前向きになれるとは、自分でも驚きました。コタが最近元気な表情に見えるのも、父母がそういう心持ちでいるからかも、しれません。それに、近頃コタのことが愛おしくて愛おしくて…(またバカ発言でスミマセン:笑)
ぷうさんのこと、心配です…。
年齢を重ねると、人間と同じで色々と出てきますよね(涙)。
調べると、知らぬ間に治るとか。ぷうさんが早く治るようお祈りしていますよ。
そう、明るく!ですネー。
(コタ、冷めた目で見返してくることもありますが:爆)
今回、自分では察知出来なかった情報だったので、本当に助かりました。
それにしても、可能性を感じられることが、こんなにも嬉しいものとは…。
前向きになれたこと、コタも喜んでいるような気がします。
点眼はもはやスペシャリストな、コタと父母なので(笑)、難なく頑張れます~。
応援、ありがとうございます。
ご心配をおかけしております。
近頃のコタを見ていると、やっぱり父母の顔色を窺っているのかなぁと思いますネ。
父母が嬉しければ、楽しければ、コタも嬉し楽しであると、しみじみ…。
点眼薬は、ヨーロッパでは臨床治験を踏んで、副作用等がないことが確認された上で、認可されたようです。日本の薬事行政は、どうしてもレスポンスが鈍いところがあるようですね。
今回は、自分で調べ上げたというより、やはり貴重なアドバイスをいただけたことが、とにかく大きかったのですよ。かなり、どんよりとした絶望感を味わっている最中だったので、ホント天使が舞い降りてきてくれたような感慨がありました。きっと、上手くいくと思うんです。早く送って欲しい、マジで。
いやぁ、コタがウチの子になってくれて良かったですヨ。